YKK AP体感ショールームで窓の性能・断熱性能等級を比較

公開日:2025/03/01(土) 更新日:2025/03/02(日) すべてスタッフブログ

先日、YKK APの体感ショールームを見学し、窓の性能や断熱効果について学んでまいりましたのでご報告いたします。

YKK AP体感ショールーム

 

< 目次 >

住まいと窓

▸ 窓の性能体感ゾーン

断熱効果の体感ROOM

断熱等級ごとの違いを体感比較

モデルハウスとの比較

求められる省エネ性能とこれからの家づくり

 

住まいと窓

「窓」は家の性能や心地よさに大きな影響を与える重要な部分であることをご存知でしょうか?

窓の気密性や断熱性能が低いと、夏は外の暑さが室内に伝わりやすく、冬は暖房の熱が逃げやすくなります。

窓の熱流入

夏に室内が暑くなる原因は、壁や屋根、窓から熱が流入してくるためです。なかでも窓からの熱流入は全体の74%を占めています。

冬には室内の熱の50%が窓から外へ放出されており、室内の温度を低下させています。

 

高性能な窓を選ぶことは、室温を快適に保つだけでなく冷暖房設備の使用頻度が減ることで省エネにも貢献できます。

さらに温度差による結露の発生も抑え、カビやダニの発生リスクを減らすことができるため、健康的な住まいづくりにもつながります。

 

窓の性能体感ゾーン

窓の性能の比較

「窓の性能体感ゾーン」では、ガラスとフレームの組み合わせによる10種類以上の窓が設置されていて、同じ環境下で比較した際に窓の性能だけでどれだけ感じ方が違うかを体感できます。

夏の暑さを防ぐ遮熱性能、冬の寒さを防ぐ断熱性能を実際に見て触って体感しました。

 

例えば真夏の外気40℃を想定した場合、同じ高性能なLow-E複層ガラスでも熱が伝わりやすい「アルミフレーム」、熱が伝わりにくい「樹脂フレーム」の違いでフレームの温度は2℃ほど異なります。

2℃というと小さな差に思えますが、フレームやガラスを触り比べると明確に熱を感じます。それだけ窓から取り入れる熱の量が変わり、室内の温度も高くなります。

また、冬は冷えたフレームや窓と、暖かい室内の温度差により結露の発生のしやすさにも影響を与えることが分かりました。

 

断熱効果の体感ROOM

断熱効果の体感Room

「断熱効果の体感ROOM」では、冬の外気温を想定した0℃~5℃に冷やされた空間内に、断熱性能が異なる5つの部屋が設置されています。

窓辺の寒さや結露、床の温度、室内の温度ムラ、部屋間の温度差などを実際に体感することができ、サーモグラフィや温度計で温度差を視覚的にも確認することができます。

5つの断熱効果の体感ルーム

各部屋の中はさらに暖房室(エアコンのある空間)とドア1枚を隔てた非暖房室に分かれています。

暖かいリビングから寒い廊下に出るイメージで、断熱等級の差による部屋間の温度差を比較できるようになっています。

部屋間の温度差が大きいほど身体に大きな負担がかかり、ヒートショックを引き起こす可能性があるため「家全体の温度差を小さくすること」は住まいの断熱を考える際に重要なポイントです。

断熱効果体感ルームで体感できる内容

 

断熱等級ごとの違いを体感比較

外気は0℃、5つの部屋の暖房室にあるエアコンの設定温度は22℃に設定されています。

以下は各部屋を体感した感想です。

※今回は等級2相当(昭和55年基準)の部屋は体験していません。

※断熱等級による差は間取りや仕様にも影響を受けるため、今回の体感ルームの感想とは異なる場合がございます。

 

断熱等級4相当(平成28年基準)

(アルミサッシ/Low-E複層ガラス/2025年4月以降の最低基準)

・暖房室と非暖房室ともに、窓にうっすらと結露が付いている

・窓付近や足元は冷気を感じる

・スリッパを脱いで床を歩いたり、壁をさわると冷たいと感じる

・非暖房室に入ると肌寒さを感じる

 

断熱等級5相当(HEAT20 G1)

(アルミ樹脂複合窓/Low-E複層ガラス アルゴンガス入/ZEH基準)

・断熱等級4相当の部屋の床や壁と比べて冷たさが和らぐ

・窓付近は少し冷気を感じる

・サッシに触ると冷たさを感じる、結露はしていない

・暖房室と非暖房室の温度差はあまり感じない(非暖房室の窓付近に移動すると寒さを感じる)

 

断熱等級6相当(HEAT20 G2)

(樹脂窓/Low-E複層ガラス アルゴンガス入/ZEH基準以上)

・断熱等級4相当の部屋の床や壁と比べて冷たさが和らぐ

・窓付近も冷気を感じない

・サッシに触っても冷たさを感じない、結露はしていない

・暖房室と非暖房室の温度差はあまり感じない

・窓付近以外は断熱等級5相当の部屋とほぼ変わらない温度でも、エアコンの消費電力が抑えられている

 

断熱等級7相当(HEAT20 G3)

(樹脂窓/Low-Eトリプル複層ガラス アルゴンガス入/ZEH基準以上)

・断熱等級6相当の部屋の床や壁と比べてさらに冷たさが和らぐ

・窓付近も冷気を感じない

・サッシに触っても冷たさを感じない、結露はしていない

・暖房室と非暖房室の温度差はほぼ感じない

 

 

弊社のモデルハウスとの比較

この「断熱効果の体感ROOM」を体感したあとにスタッフで話題になったのが、床下エアコンを入れた弊社のモデルハウスとの比較です。

今回の体感ROOMで一番高い性能の断熱等級7以上(HEAT20 G3)の部屋でもわずかに感じたひんやりとした床や壁の冷たさを、断熱等級6・床下エアコンの設定温度を22℃に設定した弊社のモデルハウスでは感じません。

(MIRAIYAモデルハウスの断熱・気密計算及び試験結果 UA値0.42、C値0.68)

弊社は床下空間から内壁通気層を通じて天井へと暖気が広がる「エコ通気システム」で家中が温度差の無い快適空間を実現させました。

ぜひ展示場でご体感ください。

埼玉県春日部市モデルハウス

床下エアコンのあるモデルハウス①

埼玉県春日部市内牧のForestMIRAIYA【匠庵】

 

埼玉県宮代町平屋新モデル住宅

床下エアコンのあるモデルハウス②

埼玉県宮代町学園台の25坪平屋モデルハウス

 

窓の性能だけでなく、効率よく暖かい空気を循環させる設備(エコ通気システム)や、合板のフローリングよりも熱伝導率が低い無垢の床など、家全体を考慮した設計が無添加無垢の家の冬の暖かさに繋がっています。

 

求められる省エネ性能とこれからの家づくり

省エネ住宅施策

2025年度には省エネ基準適合が義務化され、2030年度には新築住宅の省エネ性能がZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)基準となる予定です。

断熱性能を高めることによる省エネルギー性能の向上(CO₂排出の削減)と、太陽光発電等の再生可能エネルギーの利用を組み合わせた脱炭素化の取り組みは、住宅業界でますます重要視されています。

 

政府や自治体による補助金制度の拡充も進められており、エコ・省エネ住宅を建てることはお客様の経済的なメリットにもつながります。

 

最後に

今回のショールーム見学を通じ、数値だけでは分からない断熱性能の違いを実際に体験することで、お客様がより快適に暮らせる住まいをご提案するための貴重な学びを得ることができました。

注文住宅をお考えで家の性能についてご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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